R020517ランドサット8の捉えた西之島
海保のデータベースから
海保から西之島の良好な状況写真が配信されました。
画像のホワイトバランス調整加工をしたものをUPします。可視光画像は解像度は25%まで落ちています。
最初に西遠方から。元画像をトリミングしたものです。
ほぼ同じ方角からの熱赤外画像です。可視光ではありません。画像中青っぽく見えている部分は高温すぎて白飛びした部分だと思ってください。
方向同じく火砕丘。火口は山頂より少し南西側にズレているようです。
南西から島全体。
旧島の北側に溶岩流が湯気を出しながら流下しています。
手前側は去年12月の溶岩流ですが、これを避けて北側を流下しているようです。
また南側海岸線の溶岩流には砂礫が乗って白い帯のような範囲が出来ています。
去年10月に直撃した台風による堆積のはず。この時海岸線が少し後退しましたが、鳥の営巣地としての環境は良くなっていると思います。
同方向から火砕丘。立派な山体です。
南から島西部方面。噴煙は北東側に流れているため、避けて撮影したようですね。
ランドサット8の画像
解像度を120m/ピクセルにした赤外フォールスカラー画像です。
西之島に掛かった薄雲が輻射によって消え、風下には渦を生み出しているようです。風向きは翌日となった海保の撮影と同方向です。
バンドはB7赤、B6緑、B5青。
可視光によるパンシャープン画像。
B8背景、B4赤、B3緑、B1青 画像の解像度は10m/ピクセル
同じ配置で赤外フォールスカラー画像
B7赤、B6緑、B5青 画像の解像度は10m/ピクセル
位置合わせ
海岸線は2020/5/5のSKYSATから、拡大部分の海岸線を追加しました。
しかしすでに海上に光点がチラホラ。そこは埋め立てが進んでいるようです。
上記にスカイサットの画像を少し彩度を落として載せてみます。
判読でっす!
ランドサットは雲の多い状況でしたが、海保がほぼ同じタイミングでの撮影だったため、同じ状況と思って判読できそうです。
海保の画像からは火砕丘の周囲には熱が法尻に溜まっており、火口からの噴出物が供給されていることが見えます。
溶岩流は北西側に流下したものが、海岸線で蒸気を上げて海に進入し始めました。今はこれが主要ルートのようです。
もう一つ北側にもルートがありますがこちらにも期待したい所。
北北西の弓型の湾は完全に埋まっている状況。前回ASTERで確認された溶岩流のかたまりが短期間に溶岩扇状地を形成したと見えます。
北側の光点は蒸気を多く発していないので、活動残滓といったところでしょうか。
今回は以上です
※httpsに移行していないせいか、権限の更新がうまくいかないです。
hatenaの指示に従って更新してみようかな・・・
ではでは。
R020512ASTERの捉えた夜の西之島
すんません、ブログにログイン状態で接続できなくなっていました。
ルートを変えて上手くいったのでこのまま投稿します。
というのも今回のASTER画像は久々の新展開です。
例によってですが位置合わせ画像の投稿。
いきなり判読
撮影に噴煙の影響は、明確には見られない。ひまわり8でも雲の少なかったことが確認でき、良好な撮影だったと思われる。
新展開は西北方向の新規溶岩流。12月に西海岸に到達した溶岩流の北側をレールに使う流れが発生。先端は海岸まで300m程度。
前回確認できた北方向に向かう流れは海岸線も活動中ながら、中間点で西に活発な寄り道をしている。
また投稿します~
R020211ランドサットの捉えた西之島
いつもの様に画像だけ置いてましたが、先だって海保が西之島の写真と動画をUPしていたので紹介します。
画像は元データに対してホワイトバランス補正を通しています。
西方向から
同じく西方向から火砕丘を見下ろして
火砕丘が大きくなった、というのが感想です。再噴火前の火砕丘は全て新しい火砕物、スコリアで埋まったと思われます。
ランドサットの画像紹介です
撮影時刻に西之島付近の雲は無く絶好のシャッターチャンスでした。得られた画像も久々のヒットです。
データはUSGSから。
パンシャープンでB1青、B3緑、B4赤、B8背景。加増の解像度は10m/px。
フォールスカラー画像
B7赤、B6緑、B5青、B8背景。
夜間風画像です
B7赤、B6緑、B5青、B4減算。
最近は面積の拡大が続いていますので、海底地形の等深線を載せます。等深線は海保の海底地形図を参考に令和噴火前を想定して当サイトで引いたものですのでご注意を。
おなじみの夜間風画像の赤色立体地図載せです。
赤色立体地図はアジア航測の千葉先生が発明した特許技術です。
溶岩流の活動領域が広がって、このまま参考にできる場所は北方向だけになりました。
2020.01.31だいち2号の撮影したSAR画像に夜間風画像を乗せます。 最新の状況はこれが把握しやすいかと。
判読です
流出口自体はB5でも確認できる高温で、北方向への流下を見せています。
東北方面に流下させていた火砕丘横っ腹のルート出口あたりが脆弱になっていて、東方向と北方向に新しい流下が起きていました。2/4の海保動画でも北方向への新しい流下口は山腹に確認できます。
これが成長したものかはっきりしないものの、今回は北方向に向かうさらに新しい流れが二本確認できます。
2/4に主流だった南東方面の流れは沈静化傾向ですが、先端に輝度を確認できます。
東方面への流れは広域かつ新しいものの連続していないため、トンネル化したか断絶したか、気になるところです。
溶岩流出口がここまで不安定なのは平成噴火の初期以来ではないだろうか。海保の画像を見ても粘性が低い状態のように思います。
組成が変わったのか分かりませんが、今までの噴火と違った経緯をたどるかもしれませんね。
とりあえずここまでで。
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