閣下が不用意に打たれたblog

噴火で変遷する西之島の火口や海岸線、暗礁などの海底地形等の図を衛星画像や各種資料から作成してます

西之島の噴火はお誕生日ですよ!

西之島の平成噴火は本日11月20日が誕生日です

--画像差し替えました。範囲を大きくして、浅めの等深線の色を変えました。11/20--

去年H25.11.20は噴火が発見された日ではありますが、この日は西之島の平成噴火の誕生日扱い。今回はマニア向けのプレゼントもありますよ。

さて先日お伝えしましたが、水路協会の刊行する小笠原諸島諸分図第一を購入しました。

 この諸分図には海図のルールに基づいて水深がプロットされています。この水深を参照入力して手元の海底地形図のいわゆる等高線にあたる等深線を修正していきました。 

まず背景は海保のサイトの海底地形図の25m毎等深線の図に水深を載せた例をご紹介します。今回は図に緯度、経度線を分単位で入れてあります。

f:id:gravireyossy:20141120193803j:plain

久々にこの図を利用しましたが、きれいに暗礁が載って新鮮な感じです。

お次は創作物です。

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銀河を離れ~

銀河岩礁のその後を斜めに判読 

西之島の情報は公式の情報で外せないのが東大地震研の広報アウトリーチ室。

2013年11月21日西之島の噴火活動 | 東大地震研 広報アウトリーチ室

ここには良いデータがあるんです。それが地形の判別に効果的なTerraSAR-Xによる衛星画像 (協力: 株式会社パスコ) 。
そしてパスコさんもサイトを更新して、我々にも全体画像を高解像度で公開して11日で即公開!でまたやってほしいですよ。

待っとるんですよ、ほんとに・・・だが待ちくたびれたわ!ええい、ダイチはまだか!ヌガー!

 

 さてまず下はH26.9.25の TerraSAR-X 西之島画像に暗礁図、等深線図、火口位置図と全部のせです。火口の位置がずれているのは TerraSAR-Xが相当斜めに撮影しているから。真下が0度だったら大体50度くらいのナナメ角ですよ。

 f:id:gravireyossy:20141101180227j:plain

 さてこれ、なんと9/25の画像は月光島に溶岩流が到達した瞬間を映していたんですね。貴重です。でもオリジナル画像だけでは何が起きたか判りませんでした。暗礁図を当ててみてよかったです。

新規の溶岩流が暗礁らの影響で溝を起こしたりしているのが分かります。海が浅くなって溶岩流の1本毎の幅も小さくなってきていますね。

 以下衝撃の画像に続きます。 

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噴火活動中の西之島周辺の名称について

地名の終わりとランドマークワンダーランド

 --地名地図を更新しました--H270207

西之島の地名地図H261225 - 閣下が不用意に打たれたblog

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そろそろ噴火が確認されてから1年になろうとしている西之島ですが、活発な活動を継続して拡大を続けています。

溶岩流による拡大の中オッキ岩、ご神体に続いて銀河岩礁が埋まり、北台地も半ば隠れ南台地も脅かされてる今、西之島のランドマークだった地名がほとんど失われたのは仕方ありません。

当ブログでは西之島の今後の拡大方向なども話題としていますが、しかしこれからの溶岩流の方向、浅部の位置などを語る上で、語るべき地区に名称がないという状態になりました。

そこで今までの西之島の話題を背景にして、今後の会話に使うための地図を草案として作成しました。
情熱ある提言意見を受け付けますので、ぜひ皆さんのご意見を頂き西之島を共通認識しやすい状況にしたいと考えてます。有志の方は本ブログのコメント欄をご利用いただき、ご協力お願いいたします。

今回背景に利用している図は、海上保安庁の西之島形状図H26.10.16版です。特に今回、海底地形図は小笠原諸島諸分図第1をもとに西之島北-西方向の水深の修正を行い等深線を一部更新しました。

http://f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gravireyossy/20141030/20141030224010_original.jpg

--画像は10/28更新しました。金星暗礁⇒天王暗礁、北岬の北の地区⇒千鳥嘴--画像は10/30更新しました。御気湾⇒オッキ湾--

図の大きめの文字は新しい地区・海区名です。

南部はにゃんこ時代の部位名称を利用し区割りしました。
北部は当時の名称を一部オマージュしたりして区割りしました。

今話題にできる暗礁帯には「○○暗礁」と名称を付けました。
また今回新しい試みとして、沖合にある浅い部分は「○○浅根」と名称を付けました。
この辺で溶岩流の進延方向の話がしやすくなると思いますし、溶岩に埋まった頃にまた新たな特徴が見いだされれば、その名前で呼ぶのがよいと思います。

ランドマークは新しいものは中文字、旧地名は小文字に表記しています。いずれも活動中、変遷中の地形ですから名称としての意味をなさなくなれば消えます。雲に名前を付けて語るようなものですが、それも良いではないでしょうか。

よく見ると最近の火口の位置にはプロットがあります。
ついてる名称は記号ですが、位置合わせに使ってください。

 

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明治時代測量の西之島

先人の遺した貴重な資料

古い時代のデータの保存というのは重要な事で、明治時代に壊したり売ったりしてきた城郭などは今になって図面が無くなったとか出てきたとか、まあ過去を知ろうとする人には大切な資料です。

2chで紹介いただいた「海図49号の南方諸島諸分圖第1」のデータが閲覧できるという事で、西之島の過去を考察する資料がまた一つ増えました。

外邦図 デジタルアーカイブ / GAIHOZU Map Digital Archive

 これら外邦図は東北大学らに所蔵された戦前の軍事機密。戦後各々生きるのに精いっぱいだった時代に、よくぞ保存してくれてたと思います。ご紹介ありがとうございました。 

現代人の適当な加工

さてこの海図、西之島の陸上部分は自分が眺めていた国土地理院の地形図とは少し異なっていたので、確認したくなりました。測量年は一緒なので、元は同じデータだと思うのですが。 

http://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do

自分が眺めていた明治の地図は昔のFAXのようで、線だか海岸だか不明な状態だった。地理院の各年代地形図のサンプルは、新しいものは色つきで見えるのだけど、さらに解像度が粗い。これらを追いかけると地理院の地形図は、明治の測量から昭和噴火が終わるまで絵としての変化はなかったらしい。

粗いデータばかり集めてしまったのですがしかしですね、これら複数枚の画像を重ねるとこっから画像ソフトがすごいんですわ。

解像度の悪い写真でも数が解像度を生み出すらしく、まるでまともな地図のように見える状態に。星の観測に使われる精度出しの考え方もこうなのかな。

ということで西之島の1/50000地形図の明治44年の地図をベースに各種年代の画像腕力加工で合体復活復元図第1号!

f:id:gravireyossy:20141014234726j:plain

すごいわ、海岸線わかるし、なんか見たことあるような地図になった。

でも全く本物じゃないので注意!

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LandBrowserのクレジット表示 The source data were downloaded from AIST‘s LandBrowser, (http://landbrowser.geogrid.org/landbrowser/index.html/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.