ランドサット8の捉えた西之島H270301
晴れてこそのランドサット8と西之島
3月1日の今日はランドサットの日中撮影です。 可視光が勝負のランドサット8の撮影で今回はヒット、天候に恵まれました。
本土全般で雨模様の中でしたから、小笠原諸島は気候が違ううんだと思い知らされます。
さて最初は自分には珍しくパンシャープン画像、と思っている一品です。
H26/3/1 ランドサット8撮影の西之島。BANDはB2青、B3緑、B4赤、B8背景。画像の解像度は10m/picです.
きれいに撮れました!中央火口を支える丈予富士の山体がはっきりと見えます。
解像度について
ちなみにランドサット8の画像は、モノクロのパンクロマチックで15m/pic、マルチスペクトルでは30m/picで撮影され提供されています。
当サイトでは西之島の溶岩流の大きさを1単位として位置合わせをしていますので、加工の段階で再サンプリングを行うなどして画像の解像度を高め、スムーズな仕上がりで見える様に処理しています。
今回は優れた日中画像が得られましたので少し無理をしてみました。下の画像は上と同じバンド色で、5m/picの画像解像度にしたパンシャープン画像です。
ぼんやりとですが、溶岩流1本ずつの特徴も見えるようですな。
赤外線写真に続きますよ。
西之島の溶岩流を見る
お次は中間長赤外線。色々やったが、溶岩流を見るのに必要な情報はB7、B6をパンクロマチックのB8に載せるのが良いと思うんだよね。なわけで
BANDはB7赤、B6緑、B5減算、B8背景です。画像解像度は10m/pic。
中央火口周りはアチチの何かが清々と散らばっていますね。
お次は位置合わせです。
等深線は50m毎で暗礁図も載せました。海岸線はH26/12/24の海保にH27/2/5の東大地震研からです。
やはり日中画像でバッチシ、写っていると良いものですね。ホクホクだよ。
判読です
さて溶岩流ですが、東の扇状地は南側の成長が続き、海岸線先端は当初水深100mのラインにあります。海岸付近のローブの温度は高く、海岸線の動きの少なさから考えても海中にゴンゴンと下っていると想像されます。
この溶岩扇状地北側は比較的静かながら、三角浅根の方に前進しています。
4日前の25日夜に観測された内陸での溶岩トンネルの開口は、溶岩流としては沈静化して名残だけが見えているようです。
25日の画像では相当熱かったと思いましたが、動きが止まるとあっという間に輝かなくなってしまうようです。溶岩流の赤外線観測はなかなかデリケートなものです。逆説的に輝いているならば相当熱いと考えて良いかと。
浸食されたと報告のあった海岸線ですが、北側の単独突出した溶岩流の岬は12月頃をピークに少しずつ崩れていて、いま見える最大の後退は50m弱です。 周辺の浜の成長が多いため、全体の形状は丸くなり面積自体は増える方向のようです。 この辺は南アゴや東ほほ方面と違って、もともとの水深が浅い地域である事が影響していると思います。
パンクロマチックで見る総面積は2.55km2。縮尺誤差が面積上2%としても2.50km2です。
夜間撮影風の画像で
おまけでもう一つ。夜間画像でお世話になっている赤色立体図に、夜間撮影風仕上げの画像を載せました。B7赤、B6緑、B5減算、背景は赤色立体図です。
ううーむ、まるで・・夜間撮影の様だ・・って狙い通りで。
次回の夜間撮影3/4の位置合わせにはこれを利用します。前回の夜間画像もこれで確認したら、熱源が30m程度南にずれているようです。あとで直しておくかな。
記事は以上です。
コメントはお気軽にどうぞ。