閣下が不用意に打たれたblog

噴火で変遷する西之島の火口や海岸線、暗礁などの海底地形等の図を衛星画像や各種資料から作成してます

ランドサット8の捉えた西之島H261125

飛び散る噴石と煙の中にあの頃の西之島がいた

最近は衛星画像で西之島を確認するのが常識のようになったけど、おとといまではランドサットの画像に直接アクセスできるという事も知らなかったわけです。やっと試行錯誤にも安定感が出てきたとは言え、本当はGISソフトでも使えばよいんでしょうな。でも未だに画像ソフトをたらい回しして処理しています。

画像だけ先にUPしていましたが、H261125撮影のランドサット8撮影の西之島です。例によってパンシャープンもどき画像で、B2青、B3緑、B7赤、モノクロでB8を被せてます。

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B6は使用していませんが、今回ほとんど輝いていなくて、以前のような熱量ではないのかな。

熱と海岸線にしか興味がない、まるでそんな特化画像ですがお許しを。

さて位置合わせです。

 

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ランドサット8の西之島画像に、最新の噴火前等深線と海岸線、暗礁図を載せています。うち海岸線は11/8のパスコトレースが最大になっています。ホントは南海岸も更新したいのですが、十分な解像度が手に入らないので海保の最新画像とかを待っているところ。

画像として情報が多すぎるところですが、カラーを増やすと目が疲れるんで、鶯色とか緑とかの「新緑カラー」で揃えた。どうかな。

今回の判読

11/8以降は各社の空中写真がありましたが、変化で目立っているのはサメ浜沖に被さってきた嘴からの溶岩流で、完全にサメ浜沖の暗礁帯を突破した。さっきまで千鳥だったのに七面鳥になろうというのか。これでサメ浜は閉塞する可能性がさらに高まったかと。

海王暗礁から土星暗礁付近は噴煙で見えないが、赤外線的には光ってもいるので、活動はあると思われる。

天王暗礁付近は海岸線が良く見えて、以前と比べてやる気が出てきた感じです。抵抗暗礁を乗り越えて、流出モードに移行したならよいね。この方向は一番伸びシロがあるので。

銀河岩礁背後はやはり成長が遅い。浜になった銀河岩礁背後の東側に小さな溶岩流があったが、これも活動中ながらボッチ状態だし、前には四国状岩礁溶岩流の暗礁が待ち構えているし、先は長いぞ!

三角暗礁北側付近も溶岩流先端が暗礁帯を突破!しかも溶岩流が暗礁の上を走り抜ける事案が発生。何事なのか。三角暗礁南側は活動あるもぼちぼちというところか。

肝心の中央火口は火口形状のなせる業でスポット状の輝きが明瞭。位置も活動もニュースの頃と同様と思える。

感想

残された旧島海岸は浜に守られると良いと思っていました。サメ浜沖の岬の生成で旧島西岬付近にも浜成長の可能性が高まりましたね。

 

今も燃える西之島

間近で追うのは叶わないが、こうして風の便りを得る事が出来るのもまたよし。

嬉しいのは元気そうなこと。何よりだ。

LandBrowserのクレジット表示 The source data were downloaded from AIST‘s LandBrowser, (http://landbrowser.geogrid.org/landbrowser/index.html/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.