閣下が不用意に打たれたblog

噴火で変遷する西之島の火口や海岸線、暗礁などの海底地形等の図を衛星画像や各種資料から作成してます

ランドサット8の捉えた西之島H270402

彷徨える西之島の溶岩流

 H27/4/2小笠原諸島の天気予報は降水0%でも曇予報だったが、衛星画像では可視光で雲なし。なんのかんのと好天に恵まれ画像としては期待した。

 しかしwindityで見ていて心配だったのは風が弱かった事、そして上空と地表面で風向きが異なっていたこと。結果またもや噴煙で良いところが隠れてしまった。

 

 下はH26/4/2 ランドサット8撮影の西之島のパンシャープン画像。BANDはB2青、B3緑、B4赤、B8背景。画像の解像度は10m/picです.。 

f:id:gravireyossy:20150403114058j:plain

 モクモクですね。ランドサットの捉えた噴煙の中でも濃い部類に入るだろうな。周囲の色合いのコントラストがきれいです。

 赤外線写真に続きますよ。 

 お次は溶岩流スペシャル

 雲の下は見えなくても、見えている部分の溶岩流がしっかり見れればなんでも良いんじゃ。

 BANDはB7赤、B6緑、B5減算、B8背景です。画像解像度は10m/pic。 

f:id:gravireyossy:20150403114328j:plain

 おしゃー見えてきた。ここは前回の記事3/29の観測で旧島を超えてサメ浜に至った熱源を確認するために、少し無理をしてB7を明るく処理しています。 

 やはり旧島を超えた流れがあったのか。だが今、なぜに西方面はこんなに鎮静化しているんだろう。

 少なくとも今回うっすらとでも見えたことで、あの位置合わせは一応正しかったと言えそうです。

 

 お次は噴煙の影響を見れる暗い感じの、薄暮の仕上がりから赤地図位置合わせです。

f:id:gravireyossy:20150403123225j:plain

 

 火砕丘の北東に現れた熱源、これは東耳当てへの溶岩流の源泉付近から北へとあふれたように見えますな。

 

 

 判読です

 ここ最近、新たな流下先は小夜浜だと思ったのになぜかサメ浜が怪しくなり、今回こそ確認しようと思った矢先にまた新たな展開となった3/13以降新展開中の西之島。新しすぎるぜ。日本語として問題だ。

 問題と言えばこれまでと異なる場所に光点、いや広い範囲の「熱原」が現れたこと。今回は噴煙も大きく、この煙の下には新たな火口があるのではないかという疑惑もある。これは有り得るし、自分も最初そう思った。

 だがここは北東の溶岩流出口付近が久々に光っていることから、自分は「北東溶岩流出口が復活し、火砕丘北東に高温の溶岩を広げている。ここに溶岩流を奪われて西側の溶岩流展開は急速に鎮静化し始めている」という考えで。

 というのも前回H27/3/29夜間の画像にも、この北東溶岩流出口付近に明瞭でなないが光点はあり、eさんが指摘しています。ここが引き続いて活動しているのが実態であったのかもしれない。 

 熱原の溶岩がこのまま流れ始めれば、三角暗礁と東耳当ての間の三角浜に流下する位置ですね。

 

 今回の溶岩流は彷徨っている。地形を見ると、去年の5~6月ぐらいもこんな感じだったか・・。

彷徨える湖と言えばロプノールだが、西之島の溶岩流は一体どこに行こうとしているのか。

 

以上です。

コメントはお気軽にどうぞ

LandBrowserのクレジット表示 The source data were downloaded from AIST‘s LandBrowser, (http://landbrowser.geogrid.org/landbrowser/index.html/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.