H271023ランドサット8の捉えた夜の西之島
第133回火山噴火予知連絡会資料から
年に3回開催される火山噴火予知連絡会の資料が気象庁から公開されました。
うち西之島の報告は気象研、産総研、国土地理院、海保からなされました。しかし今回も東大地震研からは報告が無かった・・TerraSAR-X衛星の画像はだいち2号とは違う仕上がりだし安定しているだけに残念。
さて興味深いというか初めて見る画像を出してきたのが、気象研こと気象庁気象研究所。 最近は海岸線の変化が少なかった分、厚みを増している活動が多かったわけですが、高低差変化の解析結果が提供されています。
干渉波の原理は正直よく分らないのですが、パッと見に分かり易いのが下に挙げる相関画像だと思います。
8/7~9/4の相関画像
9/4~10/2の相関画像
色合いからついついエレキングを思い出しますが、ほぼ関係ありません。
この画像、直感的に「青いところは変化有り」なのでしょうが、横軸の「Good」と「Bad」という概念が分らない。どう捉えたらよいのか。
「いいね!」と「悪いね!」なのか?「善」と「悪」なのか。
いやどっちも違うと思っているんだけど、まさかね。
資料は下記から
その5の3(草津白根山、浅間山、御嶽山、西之島)【PDF:40.0MB】
第124回海洋フォーラムの講演要旨
先だって2015.9.11に自分も行ってきた、海洋フォーラムの配布資料と講演要旨がUPされました。
笹川平和財団海洋政策研究所|第124回「噴火を続ける太平洋上の西之島」
品質が良いPDFで配布資料も公開されましたので、講演要旨を眺めつつご覧になってください。
上の記事の画像も更新するかな。
H27/10/23夜間撮影の西之島
予定通り、通りすがりのランドサットに捉えたれた夜間の西之島。
概況画像のバンドの処理はB11青着色、B7高感度で赤、B6高感度で緑。画像の解像度は60m/px。
多少切れ間がありますが、雲がかかっている状況の様です。
火映の表示に続きます。
火映の表示
今回は雲もあり、輝きが全体的に弱い状況だったので、いつもより若干輝きを強調した仕上げとしています。
バンドの処理はB10青着色、B11濃いシアン着色、B7高感度赤、B6高感度緑。
火口の上にも若干雲があるようで、B5は輝きが無い状況でした。
一応溶岩流画像は下の形状で。
あれま、こじんまりとしてしまった。
位置合わせ
今回は予想通りの火口位置となるわけですが、配置すると下図の形で。
B7高感度赤、B6高感度緑。スケールは100m毎ゼブラで図示。海岸線は7/28の国土地理院から。
弱い輝きだが、火口南西側のこれは・・。
赤色立体図合わせ
今回は熱源の輝度が小さい状況だったので、背景の赤色立体図を少し暗くしました。
赤色立体図は千葉先生の発明したアジア航測㈱の特許技術です
なんと火口南西部に唯一出っ張った輝きは、火砕丘の南東側山麓の、斜面の位置に在るようです。
判読
雲が邪魔をしている状況でしたが、全体的に熱量は少ないと思われます。雲が高かったからか、火映も明瞭ではありませんでした。
また10/13撮影の資料ではホルニト位置から西に火砕丘山麓を伝って溶岩流が流れていましたが、この辺りは雲が確認できるため不明瞭です。
そしてホルニトの位置に輝きは既に無く、火砕丘南西の山麓の若干山腹にあたる部分に熱源があります。ここの輝きはB6でも確認出来ましたから、確かでしょう。
まだ溶岩流とは呼べませんが火砕丘の山腹に熱源があるわけで、もしかしたら新しい流出口になるのでしょうか?
これは気になる状況です。まさかこの状態で新展開するのだろうか?
さて迷いはありますが記事は以上です。
コメントは思いきりどうぞ。