H290629ランドサット8の捉えた夜の西之島
国土地理院から新しい西之島地図が刊行
今日は記念すべき日となった西之島。
国土地理院から新しい地図が25年ぶりで正式にリリースされました~。
そして同時に整備された火山基本図。こりゃえーぞい!
この火山基本図はなんと1/2500、かなり詳細なものです。
データも基図、段彩陰影図、写真地図と豊富。どうせいってくらいに解像度も高く、ポスターサイズでリビングに張っておきたいレベル。
GISデータもゲットだぜ!
夜間撮影の画像
さて表題、ランドサットのデータはUSGSのEarthExplorerからです。
火映の表示
夜間とはいえ噴煙に映る火映を読み、雲や噴煙の位置関係を確認します。
画像のバンドはB10青着色、B7高感度の赤、B6緑、B5白。画像の解像度は10m/pix。
幅広の噴煙に火映が写っていますが、熱活動の把握にはほぼ問題ないかと。
溶岩流画像
画像のバンドはB7赤、B6緑、B5白。画像の解像度は10m/pix。
大まかな活動に変化はなし。中央の火砕丘南からまた溶岩出てるかも?
熱赤外線画像
画像のバンドはB10グラデーション、B11グラデーションでスクリーン合成。画像の解像度は10m/pix。
大体処理もわかってきた。 そろそろグラデーションはテーブルを作ってみたいところ。
位置合わせ
待ちに待った国土地理院の更新。電子データからベクターデータも展開完了。地理院の6/30本日最新データから陸上部分の計曲線10m毎を取り出しました!
これは自分的ビッグニュースさね。
島内紫色の線は凹地形向きの計曲線です。
また6/26撮影のランドサット画像から海岸線を押し出し更新しました。ランドサット画像からは海岸線を描くまい・・と思っていましたが、業を煮やしました。それだけ海岸線も変わったという事です。
ごった返したのでこれはいつもより解像度が大きい画像になっています。
赤色立体図乗せ
上の位置合わせ画像から計曲線を省いて、いつもの解像度サイズで赤色立体図に乗せます。
バンドはB5青、B6緑、B7赤、背景は赤色立体図。画像のスケールは図示。等深線は10m毎。
赤色立体図はアジア航測の千葉先生のサイトから。国土地理院が2015年12月9日に測量した2.5mDEMのものです。
http://arukazan.jp/twentytwenty-master/index.html
今日は新しい赤色立体図も千葉先生にシェア頂きました。また紹介しましょう!
判読です
6/29当日は天候良し、噴煙も北方向に逃げていましたから、ばっちりと活動を評価確認できます。
火砕丘の火口位置は変化なし。火砕丘の斜面下にはリングのような光輪が現れ、高温の火砕物が吹き飛ばされて山裾に集まっている事が読み取れます。
6/26日中はうっすらとしか確認できなかった火砕丘南側の流出口は、今回も少量の流出があるようです。ここだけ独立した活動をしているかのような気になります。
今まで北側で活躍していた溶岩流出口は、6/26昼間の撮影も含めて確認出来ませんでした。溶岩流のルートに変化はないと思うので、完全溶岩トンネル化していると思われます。
西側の海岸部は溶岩扇状地の拡大が活発です。特に扇状地北端で、熱活動の海側に進延した動きが見えます。
判読は以上です。
今回は国土地理院のデータをCADに落とせたのが成果。一部図中で紹介しましたが、次の記事で詳細に紹介出来るかと。
ではでは。コメントはお気楽にどうぞです。