H270918 EO-1の捉えた西之島
日中画像の西之島は 連続で
海保から9/16の画像が公開された西之島ですが、矢継ぎ早にEO-1の昼間画像がUSGSからUPされました。撮影は9/18の朝、時刻は8時20分~8時24分ごろです。
で最初はトゥルーカラー画像。全体の雰囲気を確認します。
画像はH27/9/18EO-1撮影の西之島。バンドの処理はB3青、B4緑、B5赤。画像解像度は60m/px。
データはUSGSから。
薄霞のかかった状況は台風20号の影響ですね。雲の並びは台風の腕に当たると思います。
せっかくの日中画像なので大きめの概況画像をひまわり8号から。画像で西之島は中央少し左で、東に離れた右端にあるのは父島や母島の小笠原諸島です。スケールは父島まで130kmくらい!
見やすいし便利だなあ、ひまわり8号。プルームモニタリングなら十分に機能するんじゃないかな。何しろ撮影間隔2.5分なのでデータが沢山参照できますから、動画に適しています。
その動画、3D視の西之島などを紹介してくれるR1さんのひまわり8号動画。これがすごい。雲のダイナミックで複雑な動きが気持ち良いです。
ひまわり8号で見る、今週の西之島 2015/09/07-09/13 - YouTube
作成が大変みたいだけど、ここで紹介して応援します。
パンシャープン画像です
EO-1に戻して、解像度高めに見えるパンシャープン画像の紹介。
バンドの処理はB1をモノクロ背景、B5を赤、B4を緑、B3を青。表示の画像解像度は10m/px。
島の周りの茶色いんですね。変色水かな。
溶岩流画像に続きますよ。
溶岩流スペシャル
久々にこの呼称ですが、今回はちょいと作り方を変えてます。
バンドの処理はB1背景、B10高感度で赤。B10低感度で緑、B9低感度で白、画像解像度は10m/px。青が入っていないのはご愛嬌。
キタキタ。火映も写ってるんじゃないか?
EO-1ですから傾きも確認。
SENSOR_LOOK_ANGLE = -19.915ですので、20度ぐらい斜め東側から見ています。
夜間風味溶岩流画像
上の処理からB1の背景を抜いたものが溶岩流という事です。ここでEO-1のB10は感度がとても良いので、普通ビカーンと光ってしまうのを利用して、別なバンドで減算せずに強い輝きだけを残して処理しました。おかげで柔らかな仕上がりになりました。
バンドの処理はB10高感度で赤。B10低感度で緑、B9低感度で白、画像解像度は10m/px。
東耳方面の光点は随分と小さくなりましたね。
位置合わせ
溶岩流スペシャル画像による位置合わせです。
バンドの処理はB1背景、B10高感度で赤。B10低感度で緑、B9低感度で白、スケールは100m/ゼブラで図示。海岸線はH27/7/31の国土地理院から。
8/19から9/16の間に面積が減ったというニュースもありましたが、この7/28の海岸線からは大きな変化はないと読み取れます。
赤色立体図合わせ
取りは赤色立体画像合わせです。標高の高いところにある溶岩は、EO-1の撮影アングルの影響で西の方にあるように見えますが、標高の低い海岸線付近は大きく違わないと思います。
画像処理は標準透過で溶岩流画像を載せていますので印象は弱いですが、この方が熱源の下の地形の状態は確認しやすいかと思います。
赤色立体図は千葉先生の発明したアジア航測の特許技術です
ここで海保から9/16の熱画像が公開された西之島ですが、これを赤色立体図に載せてみたので紹介します。火口のずれから換算すると、北側からの撮影かな。
2日前の画像で撮影の解像度も違いますが、概要を比較することが出来ます。
赤色立体図の上に載せてみると、溶岩流は流れるべき地形に合わせて流れていることが分かります。判読不要な説得力ですな。
でも判読です
海保の熱画像でも捉えられていますが、南アゴまでたどり着いた溶岩流は海に接触したようです。ただすぐさま海には入らず、東方向に熱源を移してモジモジしているようです。海に入るにあたって、準備体操が済んでいなかったようだな。
ホルニトから北へ再度溶岩が流れたかもしれない。多少伸びがある。
うち旧島南台地に向かった溶岩流は、僅かだが前進したようだ。先端は南台地に向かう谷の起点に到達し、下るのみだ。溶岩の供給があればこのまま進むだろう。ここで止まればそれこそ、ご神体による神通力の顕現と言わざるを得ない。ちなみに溶岩流先端の、既に溶岩に沈んでしまっているご神体までの水平距離は101m。
北東に向かう流れは活発ながらやはり動きは少ない。
火口真東の溶岩流出口も再度溶岩を流し始めているが、熱量は大きく無い。
東耳-東頬に向かう溶岩トンネルの海岸末端はほとんど熱が無くなったようだ。
そろそろランドサット8の夜間撮影データが来る。台風一過で好天の様だ。今夜も大丈夫だろうと期待する。
EO-1の今回の画像は、多少の雲でも十分に把握できるものでした。今後も活躍してもらって、西之島の火山活動データを提供して頂きたいと思いますね。
今回の記事は以上です。
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