H290724ランドサット8の捉えた夜の西之島
太平洋の灯台といえば西之島
夜間撮影は今回も好調、雲の影響なく西之島は撮影されたようです。
ストロンボリ火山はその活発かつ継続的な活動から地中海の灯台と呼ばれていましたが、昨今の西之島の火山活動も遜色なし、ここは灯台として名乗りを上げてもらいたい、そんな風に思っているこの頃であります。
データはUSGSのEarthExplorerからです。
https://earthexplorer.usgs.gov/
火映の表示
活動部位は中央火砕丘の火口、そして西側の溶岩扇状地ですね。
火映は南西の雲を照らすものが見えますが、活動部位の観測には影響なしと。
画像のバンドはB10青着色、B7高感度の赤、B6緑、B5白。画像の解像度は10m/pix。
溶岩流画像
画像のバンドはB5白、B6緑、B7赤。画像の解像度は10m/pix。
サーモグラフィー画像
B10やB11の熱赤外画像の解像度は100m/pixなので、仕上がりはぼんやりとしたものになるのが特徴ですが、噴火再開後の台地はうっすらと熱を帯びているのが見えます。
バンドはB10。画像の解像度は10m/pix。
日中画像乗せ
溶岩流画像にB10のネガポジ青着色と6/26撮影の日中画像を乗せます。
画像のバンドはB10青着色、B7赤、B6緑、B5白、B10ネガポジで青着色。画像の解像度は10m/pix。
位置合わせ
ランドサット画像のバンドはB10青着色、B7赤、B6緑、B5白、B10ネガポジで青着色。
参考の海岸線はベージュで2015/11頃、5/2の海保、6/26のランドサット8。緑と紫の等深線は海保の資料から。透過緑ペイントで暗礁図。等高線は国土地理院の12/20データから。スケールは図示。
火口の位置を見るとパス205の撮影位置が若干北にずれる傾向にあるのではないか?と思っているんですが、確証が持てないため据え置いています。
赤色立体図乗せ
溶岩流画像に2017/6/30に国土地理院の平面図から千葉先生が作られた赤色立体図、通称ロボ西之島に乗せます。
例によって国土地理院の図は0.5度回転してありますよ。
判読です
溶岩流は完全にトンネル化され撮影では確認できない状態が継続しています。
火口からの噴火活動は活発で、火砕丘はほぼ全体的に高温の火砕物が撒かれている状態です。
海岸線の位置の活動領域は2017/7/15の夜間画像と比べると、ほぼ変わっていません。変化量は若干20~30m程度の進延があるようです。
旧島の前面に当たる場所を埋めているので、慌てずゆっくり活動してもらえればと思う次第。
記事は以上です。コメントはお気楽にどうぞ。