H290712ランドサット8の捉えた西之島
恒例!噴煙隠しが始まったよ
天候は良い感じでしたが風向きが影響した撮影となりました。
データは産総研のLandbrowserからです。
パンシャープン画像
パンシャープン画像のバンドはB2青、B3緑、B4赤、背景はB8。画像の解像度は10m/pix。
今回は色作りに失敗してやり直しているので、他の画像とは位置が整合しません(泣
フォールス赤外のパンシャープン
画像のバンドはB7赤、B6緑、B5青、背景はB8。画像の解像度は10m/pix。
フォールス赤外のパンシャープンはもう一つ
画像のバンドはB7赤、B6緑、B10ネガポジで青、背景はB8、さらに超鈍感度B8で減算。画像の解像度は10m/pix。
噴煙の模様が見たかっただけという処理でした。
熱赤外のサーモグラフィー
画像のバンドはB10、解像度は10m/pix。
夜間風赤外画像
バンドはB7赤、B6緑、B5減算。画像の解像度は10m/pix。
位置合わせ
赤外パンシャープンを地上部等高線および海底の等深線に乗せます。等高線は国土地理院のベクトルデータから、北方向を0.5度左回転させてあります。スケールは図示。
http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/volcano-maps-vbm-data-list.html
西の溶岩扇状地は活動域が、また南側にも来たようですね。火砕丘の東山麓にも黄色い光点があります。
こちらは夜間風画像を乗せたもの。スケールは図示。
西側1回目、5/2の溶岩扇状地の北西側にもうっすらと輝きがあります。日中ですから、これだけ特徴があれば活動が下にはあると推測。前回の活動位置でもあるし。
赤色立体図乗せ
地理院の等高線はこのスケールだと混雑してしまい、データ鮮明意味不明な状態ともいえます。そこで赤色立体図に夜間風画像を合わせますと下図のように。スケールは図示。
赤色立体図はアジア航測の千葉先生のサイトから。国土地理院が2015年12月9日に測量した2.5mDEMのものです。
http://arukazan.jp/twentytwenty-master/index.html
判読です
噴煙も茶色い西之島の噴火活動は活発状態を続けています。溶岩流の海岸線末端部はその噴煙によって全貌を確認できませんでしたが、西側溶岩扇状地位置でも一部B7の輝きの漏れから熱活動があると推測できます。
火口位置に変化はなく高温、火砕丘の可視部分にも高温の火砕物が存在しています。東山麓には高温箇所も見受けましたが、流出口なのかどうかはまだ読めません。
南側の流出口は明瞭な活動を確認できませんでした。
7/15にはなんと再度ランドサットナイト、21:30頃です。今度は噴煙に邪魔ならない様にお願いいたします!
以上ですコメントはお気楽にドゾです。
H290708ランドサット8の捉えた夜の西之島
変成熱合体!西之島ロボ
国土地理院の西之島等高線からイケ図を作成して興奮している自分、なんと平面図から読み取った赤色立体図を千葉先生より頂きましたぞ!おおおー!なんじゃこりゃー
西之島の火山基本図
http://www.gsi.go.jp/gyoumu/gyoumu40001.html
拡大すると等高線が段々畑のように現れ、さらに凝視していると段々畑等より山城、いや要塞が合体したかのような規模に見えてきます。
残念ながら要塞が合体する例はないので、これは㊅以上神合体して出来たロボと認定。
さらなる溶岩流と合体してアメニモマケズ波浪と闘えロボ西之島!
以下ゴッドマーズ禁止!
黄色いあんよが見えてる
さて7/8の当日のひまわり8では夜9時30頃、雲が乗ってしまったように見えた西之島。
データ上も雲と当たってしまい熱赤外線は特徴を得られませんでしたが、幸い薄かったようでB7とB6は活動を捉えていました。
データはUSGSのEarthExplorerからです。
火映の表示
活動部位以外にモヤのような赤色が掛かっていますが、雲との相関が無い状態。高層雲の下には噴煙や湯気があると思われます。
画像のバンドはB10青着色、B7高感度の赤、B6緑、B5白。画像の解像度は10m/pix。
溶岩流画像
画像のバンドはB5白、B6緑、B7赤。画像の解像度は10m/pix。
海岸部に比して火口の輝きが小さい状態。噴煙の影響と思うが見えん。
で、この画像を前回の日中画像、6/26撮影のB8に乗せ位置の確認をするとこんな感じ。
位置合わせ
資料が増えたし今後位置合わせも変えていこうと思いますが、とりあえず合わせるのは赤は噴火1期目前の西之島。ベージュは参考の海岸線に2015/11頃、5/2の海保、6/26のランドサット8。緑と紫の等深線は海保の資料から。透過緑ペイントで暗礁図。スケールは図示。
地理院の等高線合わせ
国土地理院の等高線の主経線10m毎、これを50m毎に色を変えたものを乗せます。
流れのあるうちにやりたかったな~これ。トンネルになってしまったから見えない。今後に期待。
赤色立体図乗せ
位置合わせ画像に千葉先生の赤色立体図を乗せます。
バンドはB5白、B6緑、B7赤、背景は赤色立体図。画像のスケールは図示。等深線は10m毎。
赤色立体図はアジア航測の千葉先生のサイトから。国土地理院が2015年12月9日に測量した2.5mDEMのものです。
http://arukazan.jp/twentytwenty-master/index.html
※冒頭紹介したロボ西之島は調整中の為今週は合体できません。
判読です
高層に雲があり熱赤外が地表付近を読めないため、噴煙の影響も読めませんが、主な活動は確認できるように見えます。
特に西の溶岩扇状地は北西側へ活発に進延しています。小夜浜暗礁を2つ目まで埋めたようです。
火口付近は輝度が低いうえ位置が西よりのため、周囲にある影とともに噴煙の影響を考えます。火映は広く視られたため、全体の熱量はあると読みます。
旧島に上陸するには適した湾入地形となりました。面積は効率的に増やせているようです。
ついに小夜浜暗礁を構成ずる2龍が埋まって喪失感もあり。早いなあ。新しい西之島の礎になってくれ。
記事は以上です。コメントはお気楽にドゾ。
西之島はいけずなのか
再度国土地理院の火山基本図から
先日お伝えしたように、国土地理院からは新しいデータを基にした火山基本図が提供されました。
このクオリティーで作成した地図が、刊行を控えて再噴火し大きく改変されるなど、関係各位の一体誰が思っただろうか。
全く新しい地図表現へ
今回は国土地理院にある上記ベクトルデータからシェープファイルを利用し、地形図を作成した。
しかしそもそもそこが問題だった。起伏に富んだ西之島を忠実に再現した地形図は等高線が凸凹複雑に入り組み、傾斜方向を誤認し把握できない。
このままでは遭難してしまう!富士山麓でそのような危機感を覚えた千葉先生は赤色立体図を生み出したという。
だが自分は凹地形に池を配置し、凹等高線を見なかったことにした。こうすれば尾根と窪地を誤認しないで済むのである。
こうして全く新しいというか斜め方向に進んで生まれたのが西之島のイケ図である。
計曲線は10毎、凹主経線および凹計曲線は青系の色に染め、大きめの凹地は水色にペイントしてある。
※国土地理院のデータはランドサット8や海保の画像に対して若干時計回りであるので、このイケ図においては0.50度左回転してある。無駄にクオリティーを追求してあるので重いが、別タブで開くなどして使用してもらいたい。
この地図こそ再噴火による影響で、単なる地図としてはすでに用もなさない。
全く西之島のいけず、という事である。
H290629ランドサット8の捉えた夜の西之島
国土地理院から新しい西之島地図が刊行
今日は記念すべき日となった西之島。
国土地理院から新しい地図が25年ぶりで正式にリリースされました~。
そして同時に整備された火山基本図。こりゃえーぞい!
この火山基本図はなんと1/2500、かなり詳細なものです。
データも基図、段彩陰影図、写真地図と豊富。どうせいってくらいに解像度も高く、ポスターサイズでリビングに張っておきたいレベル。
GISデータもゲットだぜ!
夜間撮影の画像
さて表題、ランドサットのデータはUSGSのEarthExplorerからです。
火映の表示
夜間とはいえ噴煙に映る火映を読み、雲や噴煙の位置関係を確認します。
画像のバンドはB10青着色、B7高感度の赤、B6緑、B5白。画像の解像度は10m/pix。
幅広の噴煙に火映が写っていますが、熱活動の把握にはほぼ問題ないかと。
溶岩流画像
画像のバンドはB7赤、B6緑、B5白。画像の解像度は10m/pix。
大まかな活動に変化はなし。中央の火砕丘南からまた溶岩出てるかも?
熱赤外線画像
画像のバンドはB10グラデーション、B11グラデーションでスクリーン合成。画像の解像度は10m/pix。
大体処理もわかってきた。 そろそろグラデーションはテーブルを作ってみたいところ。
位置合わせ
待ちに待った国土地理院の更新。電子データからベクターデータも展開完了。地理院の6/30本日最新データから陸上部分の計曲線10m毎を取り出しました!
これは自分的ビッグニュースさね。
島内紫色の線は凹地形向きの計曲線です。
また6/26撮影のランドサット画像から海岸線を押し出し更新しました。ランドサット画像からは海岸線を描くまい・・と思っていましたが、業を煮やしました。それだけ海岸線も変わったという事です。
ごった返したのでこれはいつもより解像度が大きい画像になっています。
赤色立体図乗せ
上の位置合わせ画像から計曲線を省いて、いつもの解像度サイズで赤色立体図に乗せます。
バンドはB5青、B6緑、B7赤、背景は赤色立体図。画像のスケールは図示。等深線は10m毎。
赤色立体図はアジア航測の千葉先生のサイトから。国土地理院が2015年12月9日に測量した2.5mDEMのものです。
http://arukazan.jp/twentytwenty-master/index.html
今日は新しい赤色立体図も千葉先生にシェア頂きました。また紹介しましょう!
判読です
6/29当日は天候良し、噴煙も北方向に逃げていましたから、ばっちりと活動を評価確認できます。
火砕丘の火口位置は変化なし。火砕丘の斜面下にはリングのような光輪が現れ、高温の火砕物が吹き飛ばされて山裾に集まっている事が読み取れます。
6/26日中はうっすらとしか確認できなかった火砕丘南側の流出口は、今回も少量の流出があるようです。ここだけ独立した活動をしているかのような気になります。
今まで北側で活躍していた溶岩流出口は、6/26昼間の撮影も含めて確認出来ませんでした。溶岩流のルートに変化はないと思うので、完全溶岩トンネル化していると思われます。
西側の海岸部は溶岩扇状地の拡大が活発です。特に扇状地北端で、熱活動の海側に進延した動きが見えます。
判読は以上です。
今回は国土地理院のデータをCADに落とせたのが成果。一部図中で紹介しましたが、次の記事で詳細に紹介出来るかと。
ではでは。コメントはお気楽にどうぞです。