閣下が不用意に打たれたblog

噴火で変遷する西之島の火口や海岸線、暗礁などの海底地形等の図を衛星画像や各種資料から作成してます

R020629西之島旧島の最期

制御棒が抜けた西之島

2020年6月29日 海上保安庁の撮影した西之島画像が公開されました。ホワイトバランス等を調整し、画像のサイズは縮小してUPします。

西之島|海域火山データベース|海上保安庁 海洋情報部

昭和噴火前からある溶岩台地、埋没が懸念されていた旧島はついに溶岩流に埋まりました。

そして火砕丘は南斜面を中心とした崩壊が起こり、海岸線を南に押し戻した形になったようです。

活動は恐らく平成噴火以来最大規模。旧島が埋まった怒りを爆発させているかのようです。

いきなりですが下は火砕丘中央火口のアップ。

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ダイナミックすぎる、木星かよ!(違

 

北方向、遠方から島全体。

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噴煙黒い。火砕丘頂上が斜めになり広く開口しています。

 

南西より西之島旧島位置及び新しい南向き溶岩流。噴出物が日中であるというのに赤熱して写り込んでいます。

下流には鉄さび色の赤い場所があり、これはスコリア丘内部のモノと思われます。

画像は連続して在りし日の旧島。200607海保から。

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20200607海保

今回は他にも拡大画像も数多くUPされています。海鳥なども写り込んでいて、アップにすると楽しめると思います。

 

海保のツイッターでは動画も公開されています。

 

感想

 ついに埋まってしまった西之島の旧島。

時を同じくして西之島は、平成噴火以降最大規模の活動規模となっていると思われます。

火砕丘本体は南に向かって、恐らく斜面崩壊したと思われます。大きな塊が崩壊物に散見され、赤いスコリアがむき出しとなり表面に載っています。

溶岩流はこれと違う色合いで合間を流下してることから、崩壊物は動きを止めていると思います。

今後山体はスコリア丘として修復されて行くと考えますが、活動規模の変化があれば更なる変化もありそうです。

 

有史以前からあった西之島の旧島台地でしたが、今までの噴火活動を辛くも生き延び、調査隊も真っ先に向かうもんだから番組でも紹介され、生態系の変化を観察するのに重要な場所とされていたと思います。

しかし平成噴火以来これまで残っていたことが奇跡に近かった。

調査では土壌の生成過程など、色々な知見を得られたと思います。今まで踏ん張ってくれたことに、感謝したいと思います。

 

今回は以上です。コメントはお気楽にどうぞです~

 

 

 

LandBrowserのクレジット表示 The source data were downloaded from AIST‘s LandBrowser, (http://landbrowser.geogrid.org/landbrowser/index.html/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.