薄暮の西之島に道は開かれた
閣下に伝えろ!予定通り西之島に出発すると!!
さてここではいつも夜の西之島画像と言えばほぼランドサット8。でも可視光であるBAND4あたりでは光っていることは確認できていない。 画像としては赤外線画像を色付けして処理していましたが、現物の活動中の火山は夜に光ってたりする。
今回は朝日新聞社のゴリアテ航空機で撮影してきた画像が、同行した中田教授から東大地震研でも報告され、日中と違った活動的な姿を可視光画像や動画で確認することが出来ました。
今回の記事のポイントは薄暮の写真。火砕物が火口から手筒花火のように吹き上がり、赤熱した溶岩は溶岩トンネルを抜け出て輝き、海に向かって幾筋も流れている。
火山では火口でガスが燃えたりする光もありますが、溶岩という物質が自ら可視光で光るのは、相応の熱を帯びているということ。まさに火山活動の証の光と言えるでしょう。
数多く画像はUPされていましたが、こちらの画像は配置がなんとも味わいがあり、自分的にお気に入りです。
聖なる光を失わない・・西之島溶岩流の位置を示している。
これは素手で触ってはいけませんな。
いやー、今回はさすがに良い画像でした。ぐう行ってみたい。
赤外線画像とかに続きますよ。
赤外線は色ではなくても色々だ
気象庁のひまわり8号が様々な波長の画像を撮影していて、一口に言う赤外線も、様々な情報があるんだと思わされる。
気象庁 Japan Meteorological Agency
下は平成26年12月18日午前11時40分撮影のひまわり8号による西之島画像。バンド14(11.2μm)です。
解像度を下げ過ぎたので西之島が何処にあるのかイマイチ、いやサッパリわかりませんな。
だがポイントはこの画像、ランドサット8のBAND10に相当する波長だという事。そしてここには雲が良く映っている。
ならばランドサット8のBAND10のTIRS画像も同じ考え方で処理すれば、雲が雲として見えるのではないか。
参考までに過去の噴煙があるっぽい夜の西之島画像
熱近赤外線センサならTIRS
だがTIRSのデータは現在、最新のものは手に入りません。ですので検証は古い画像です。
撮影日はH26/4/11夜の西之島で、B10ネガポジ青、B11ネガポジ白、B7赤、B6緑。画像解像度は30m/picです。
上記のように先ほどの気象衛星の真似をしたつもりで、B10とB11はネガポジ変換してあります。
これが効いて昼間画像とまでは行かないが、雲や噴煙がそれらしく、海は海っぽく雰囲気が見えるようになったのではないかな。
続いて位置合わせ画像です。 ここは日付を変えてH26/1/21夜撮影の西之島画像。
海岸線はH25/12/31プレアデス、H26/2/3海保より。等深線は50m毎。暗礁図を載せてあります。BANDの色はB10青、B7赤、B6緑。
判読できるぞ!!
ここで青い光の分担となったTIRSのB10は見ての通りで、西之島の旧島が柔かく光って、現場の雲や噴煙の雰囲気を再現できています。 熱源は真っ黒な石のようになっていますが、溶岩を表すB7とB6の中間長赤外は、輝きの解像度を生かしたままその中で詳細に輝きます。
上記のように黒い石を背景にすれば伝承の通り、溶岩流を容易に判読できる。読める、読めるんです!
TIRS慕情
ここまでくれば願いはこうだ。ランドサット8のTIRS(Thermal Infrared Sensor)には、ぜひとも復活してもらいたい。そのためなら跪こう。雨乞いもしよう。画像から石も取り除こう。
何度でも蘇ってもらいたい。TIRSの画像こそ人類の夢だからだ!(要出典)
そろそろ色々おかしな記事だがコメントなどどうぞ。