H270523 ランドサットの捉えた夜の西之島
H27/5/20海保の撮影した西之島
台風の影響があって、ランドサット8の5/20の画像は一部雲がかかっていたのですが、海保は台風一過の同日、西之島の観測に飛んでくれました。
ここでは見えませんが、お鉢の周りに黄緑色の縁取りがついていて、南西10km沖合には変色水。ニュースでは溶岩の活動が活発化したと報じています。
この日のランドサット8は下記事
やはり今回は波浪による浜形成が思ったより進んでいますね。その分の浜の材料は・・溶岩流の破壊があったかもです。
ランドサット8の夜間画像でセピアだと
いつも思うのですが、夜の赤外線画像は謎を紐解くような妖しさがあります。黒体放射が画像になるという妙もありますが、しかし素のままの画像にも美しさもあって、はっとさせられる事が多いのです。
下はBAND10のネガポジ変換から着色でセピア色に調整。画像解像度は60m/pic。
なかなかセピア色の画像は味がある。ネガポジにしたので輝いている部分ほど冷たいので、中央に西之島の熱源による黒い穴が見えます。
雲や水蒸気は光に照らされている訳でも無いのに、なんとなく陰影が感じられて不思議です。
さて中間長赤外線のB7、B6を載せて色合いを変えます。
BANDはB7赤、B6緑、B10着色で藍色。画像解像度は30m/pic。
雲に多少影響を受けているとはいえ、熱源はきっちり見えていますね。火映がほぼ写らなかったのですが、この雲は高い位置にいるのかもしれません。あるいは・・雲ではないとか?
位置合わせ
BANDはB7赤、B6緑、B6低感度白。スケールは図示。
海岸線は地理院の3/1観測から。等深線は海保の海底地形図、ランドサット8の観測等を参考にしたオリジナルです。ここで見える南尾根の冥王火口列には水深200m級の火口が海岸線2キロ以内には並んでるんですよね。
というわけで解像度低めですが南に進出した展望を開くため、いつもより長い感じの図になっておりますよお~。
赤色立体図合わせ
BANDはB7赤、B6緑白。スケールは図示。
赤色立体図は千葉先生の発明したアジア航測の特許技術です
溶岩トンネルにいくつか横穴が開いたようで、少し変化があるようです。
判読です
火砕丘と溶岩流出口に大きな変化はないようです。北などの他方向の活動はとりあえず停止したでしょう。
また海中に進んだ溶岩流は等深線を見ると順調に浅い部分を埋めていて海岸線も活発です。
ただ火砕丘付近で溶岩流の光源方向が変わりました。南東に向かう細い流れと、火砕丘の真南、南アゴに向かう明るい流れです。
台風で溶岩流の出口側に抵抗が生じたからかな、今度はどこに行くのか。または元の流れに収まるのか。
沖合に変色水や火砕丘の火口には硫黄色の沈着?が見えるなど何かの兆しを見せているようですが 、何が起きるか分らない。
記事は以上です。
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