閣下が不用意に打たれたblog

噴火で変遷する西之島の火口や海岸線、暗礁などの海底地形等の図を衛星画像や各種資料から作成してます

H290816ランドサット8の捉えた夜の西之島

薄い雲のかかった夜の西之島だが

8/13の前回記事では、ほとんど熱活動が無かった西之島ですが、8/16の夜間撮影は雲の影響がある中の撮影となりました。

超高感度で処理すると微弱な輝きが浮かび上がってきましたので紹介します。

データは産総研のランドブラウザーから。

LandBrowser

火映表示画像を超高感度に

おそらく高層のの雲がかかっていますので、B10では地表の温度の全容を伺えません。

またいつもの火映の表示処理ではB7の輝きを確認することは出来ませんでした。B6には完全に感無しです。

使用バンドはB7を超高感度にして赤~黄。B10のネガポジを青着色。画像の解像度は10m/pix。

f:id:gravireyossy:20170820144236j:plain

熱源画像

使用バンドはB7を超高感度にして赤~黄。画像の解像度は10m/pix。

f:id:gravireyossy:20170820145603j:plain

 

位置合わせ

活動が薄いので画像を強調して最近の海岸線だけあててみます。夜間画像の位置合わせはGISソフト位置から南西に28m程度移動してあります。昨今の活動低下状況でほぼ動かない熱箇所を利用して調整しました。

f:id:gravireyossy:20170820150303j:plain

ここ最近の活動状況を縦連結してみます。

上から2017/7/24夜、8/13昼、8/16夜。

f:id:gravireyossy:20170820160005j:plain

8/13の日中に微弱にな輝きとして捉えられた場所は、夜間画像においてやはり微弱な熱箇所としてほぼフィットしてきたようですね。

判読です。

超高感度でB7を読み取った中で、2期目の平成噴火で活動していない場所にも輝きを捉えました。高層の雲の影響はあったものの、古い熱源をも捉えられた事からその影響は限定的なものと言えそうです。また噴煙はあったとしても雲の下になったと思われます。

確認できる輝きはかなり高感度の処理しましたので、溶岩膨張亀裂や余熱によるものでしょう。

火口付近には極めて微弱な輝きを確認しましたが、火砕丘には高温の物質は一切載ってないようです。

引き続き活動は落ち着いてしまってますが、気象衛星などでは引き続き噴煙状のものを確認できますので、留意してみていきたいと思います。

 

判読と記事は以上です。

コメントはお気楽にどうぞです。

LandBrowserのクレジット表示 The source data were downloaded from AIST‘s LandBrowser, (http://landbrowser.geogrid.org/landbrowser/index.html/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.